きのこって、どうやって栽培されているか知っていますか?
ここではきのこ栽培に関して、シイタケの菌床栽培を例に説明してみようと思います。
きのこの原料はオガ粉
主な培地原料となるオガ粉。
シイタケ栽培では広葉樹木材が一般的に使用されています。
このオガ粉に米ぬかやフスマ(麦ぬか)を加え、栄養たっぷりの培地を作ります。米ぬかやフスマは窒素分が多く、油分も含むためキノコに必要な養分が得られやすいのです。
ただし、湿気の多い時期は痛みやすいです。そのため、近隣の朝倉郡や朝倉市農家から定期的に新鮮なものを仕入れています。
配合比は生産者のこれまでの経験・研究結果により決定されています。
きのこにとって雑菌は大敵
高圧蒸気釜。大きい圧力釜の様なもの。ここで培地に高熱を加え、殺菌します。熱処理を行うため、殺菌剤や農薬は一切必要ありません。
この殺菌が十分に行われないと、シイタケの菌が雑菌に侵され栽培できなくなります。
クリーンルーム。殺菌灯(紫外線)で部屋全体を菌のいない(極少ない)状態にします。使用する機器はアルコール消毒を行います。
この部屋で培地にシイタケの菌を接種します。ここなら雑菌に侵される心配なし。
培養舎。接種した後の培地は、温度管理された培養舎に移されます。
シイタケの適温は25~27℃。特に夏と冬はシイタケがすごしやすい様に生産者は常に気を配っています。
シイタケって最初は真っ白
シイタケ菌が培地に蔓延した様子。シイタケが培地いっぱいに広がっています。
培養初期は白い菌糸が伸びて真っ白になりますが、成熟してくると段々茶色に変化してきます。
成熟した培地は袋から出され、清潔に管理されたハウスの中で、徐々に大きくなっていきます。
ここでも温度・湿度の管理が必要。生産者の経験がここでも発揮されます。
この時期はキノコバエという害虫に気をつけなければいけません。農薬は使用しないため、施設管理を十分に行います。
成熟したシイタケ。大きいものでは手のひら大に成長します。食べるととても肉厚でジューシー。
食べ頃に育ったものだけを一つ一つ手作業で収穫していきます。そのため、収穫を機械化することは困難です。
採りたての味わいはたまりません。塩焼きにするだけで立派な一品料理です。
(農)宝珠山きのこ生産組合では、栽培後の菌床は廃棄せず、堆肥化するため追熟成します。その後、粉末化して肥料やカブトムシの育成に利用しています。
すばらしい堆肥になるので、近隣農家でも好評です。
役に立ってるんだね!
いかがでしたか?
宝珠山きのこ生産組合では、このようにしっかりした温度・湿度管理と生産者の方の愛情で、おいしい椎茸ができるんです。
いろんな料理にベストマッチな宝珠山きのこ生産組合のキノコ達を
ぜひ召し上がってください!
こちらの記事も合わせてどうぞ
-
生しいたけの原産地表示が「本当の原産地表示」へと変わります
みなさんはしいたけを購入するときに気を付けて見ている表示はありますか?
原産地はどこなのか、栽培方法は原木なのか菌床なのか。
気を付けていても消費者には伝わらない・わかりにくいのが原産地表示でした。その原産地表示ルールが変わろうとしています -
おつまみアヒージョが”東峰村の「小さな宝」”に認定されました㊗
当組合の「きのこ逸品シリーズ おつまみアヒージョ」が”東峰村の小さな宝”に認定されました!
-
実験!乾燥きくらげ「水戻しで7~10倍になる」って実際どれくらい?
きくらげはきのこ類の中でもミネラルと食物繊維が豊富で、
その独特な食感が楽しい食材です。
ぜひ日々の食卓に。